2025-11-30

講演講師・ダイバーシティ講演会「個人のちがいを、組織のちからへ」 多様性(ダイバーシティ)の観点が組織を活性化する 「多様性を組織の力に変えたい」「ダイバーシティを経営や現場のマネジメントにどう落とし込むべきか知りたい」「ダイバーシティに取り組まなければならないが、どこから手をつければよいかわからない」。こうした課題を抱える企業・団体に向けて、ダイバーシティ講演講師・にしゃんたが、ダイバーシティ活動のキックオフイベントも含めた D&I講演会(ダイバーシティ&インクルージョン)を担当しています。
先日も、「個人のちがいを、組織のちからへ ~ 多様性(ダイバーシティ)の観点が組織を活性化する ~」をテーマに講演を行いました。ダイバーシティを「きれいな言葉」や横文字のスローガンで終わらせるのではなく、経営・現場・組織づくりに使える視点と具体的な行動にまで落とし込むことをゴールとした D&I講演会となりました。
一般食品、酒類、塩干物加工品、冷凍食品、チルド食品、総菜・米飯等を扱う食品総合卸として、明治13年(1880年)創業の老舗であり、主要株主に三井物産流通グループ株式会社を持つ藤徳物産株式会社・藤親会様主催の「令和7年度 秋季藤親会 講演会」にて、基調講演を担当しました。
会場は、赤煉瓦とクリスマスデコレーション、そして紅葉が印象的な、岡山県倉敷市本町の倉敷アイビースクエア。70分間の講演で、全体としても久しぶりの対面での講演会だったと伺いました。受講者は、大手食品メーカーおよび地場メーカーの支店長・所長、会社の役員・営業担当 など、約220名の経営者・ビジネスパーソン。そのような皆様が一堂に会する場でのダイバーシティ講演会となりました。
開催目的は、会員である経営者・ビジネスパーソンの資質向上を目的に、時事・文化・社会などに関する知見と実績を持つ講師を招聘し、実務に活かせる知見・ノウハウ・メソッドを提供すること。その一環として、今回は「多様性(ダイバーシティ)を組織の力にする」という視点から、にしゃんたが登壇しました。

今回は懇親の場も兼ねていたため、堅くなりすぎないように配慮しつつ、終始なごやかな雰囲気づくりを心がけました。そのうえで、「聞いて終わり」ではなく、講演後の対話やアイデア出しにつながる内容になるようコンテンツにしました。参加者が思わずメモを取り、講演後に口々に隣の方と意見を交わしたくなるような“踏み台”となることを意識し、ブレインストーミング型の講演構成に重点を置きました。講演の中では、例えば次のような問いを投げかけました。
・私たちを取り巻く「ダイバーシティ」「多様性」「ちがい」とは何か。
・なぜ、包摂=インクルージョンする必要があるのか。
・なぜ、私たちの周りでは問題や摩擦が絶えないのか。
・日本人は本当に多様性の包摂が不得意なのか。それとも前提の置き方に課題があるのか。
・ダイバーシティに関する「日本人らしさ」と、古くからの価値観・言い伝えとの関係はどうなっているのか。
・ダイバーシティの最前線では、今何が起きているのか。
・その「ちがい」を、問題ではなく“強み”に変えるにはどうすればよいか。
・自分自身のアンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み)には、どのようなものがあるか。
・持続的で発展的、かつ平和的な理想の組織を支える概念と、その実現プロセスは何か。
・その実現を妨げている要因は何であり、どう対策を考えるか。
こうした問いを随所に織り込み、経営層・管理職・現場リーダーが、それぞれの立場で「自分事として考える」ための場となるよう、コンテンツを組み立てました。
「ダイバーシティ」という言葉は広く知られるようになりましたが、現場では依然として、「横文字で、自分ごととしてイメージしにくい」「研修で聞いたことはあるが、断片的で全体像がつかめない」といった声も少なくありません。
にしゃんたは、スリランカで育ち、日本で学び・働き・家族を持ち、大学教授として学生を指導し、全国の企業・自治体で登壇してきた経験をもとに、・経営の視点・現場の視点・国際社会・多文化共生の視点・生活者・一人の人間としての視点を織り交ぜながら、バラバラに理解されがちなダイバーシティを、「一つのストーリー」として腹落ちする形に整理してお伝えしました。
にしゃんたは、「ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)は、社会の持続可能性・組織の発展可能性・そして平和という理念を支える土台である」と位置づけています。企業経営の文脈では、特に次の点を重視しました。
・多様性しかあり得ないことを前提とし、その認識こそが持続可能性のために不可欠であること。多様な価値観のぶつかり合いは、“ややこしさ”であると同時に、最大のリスクヘッジやイノベーションの源泉でもあること。・違いを認め合える組織風土が、離職率の低下や採用力の向上につながること。・「同じ顔ぶれ・同じ発想」による安心感には落とし穴があり、違いと変化の激しい市場環境を生き残るためには、ダイバーシティ&インクルージョンが不可欠であること。
このように、ダイバーシティは一部の人のための特別な取り組みではなく、組織に属する一人ひとりが力を発揮し続けるための「経営課題そのもの」であるという前提からお話ししました。
・人材定着と採用力の向上:「ここなら自分らしく働ける」と感じる職場には、人が集まり、定着しやすくなります。・現場発のイノベーション:声を上げやすい風土が、売場づくり・商品提案・業務改善など、現場からのアイデアを生み出します。・心理的安全性の高い職場づくり:ミスや問題を隠さず相談できることが、不祥事・事故の未然防止につながります。
会議での発言の引き出し方や、日常の声かけの変え方といった、コミュニケーションの具体例を紹介しました。また、自身が自分の「思い込み」に気づくための簡易チェックや、職場ですぐに試せるアクションの例を提示し、「聞いて終わり」にしない、行動につながる D&I講演として締めくくりました
講演終了後、主催ご担当者様からは、次のようなコメントをいただきました。「おかげさまで、たいへん充実した会合になったと喜んでいただきました。」「大変貴重なご講演を賜り、ありがとうございました。おかげさまで、盛況のうちに無事閉幕することができました。」との励みになる、ありがたいコメントを頂戴しました。会場のお客様も非常に和やかで、お話をしやすい雰囲気をつくってくださったことに、心から感謝しています。会合全体について「充実していた」「盛況だった」との評価を頂戴できたことは、本講演が参加者の問題意識や、今後の取り組みを考えるうえでの一助になったものと受け止めています。
本講演テーマは、特に次のような企業・団体様に適しています。
・ダイバーシティを、スローガンではなく経営戦略・組織戦略として位置づけたい企業
・「多様性と企業経営」「ダイバーシティと組織づくり」を、現場感覚も含めて腹落ちさせたい経営陣・人事部門
・世代・国籍・雇用形態など、多様な人材を抱える組織で、マネジメントに課題を感じている職場
・安全大会・社員総会・管理職研修・人権研修を、前向きで実務的な内容にアップデートしたい企業・団体
・社員同士のブレインストーミングや対話を促す「場づくり」に関心のある組織
スリランカ・キャンディ市出身。ダイバーシティ講演講師/ダイバーシティスピーカーとして、企業・自治体・教育機関などで年間多数登壇。日本語ゼロからの留学、新聞奨学生としての生活、弁論大会での実績、大学教授としての教育・研究、テレビ等メディアでの発信など、自ら多様性の中を歩んできた経験をベースに、ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)、人権、多文化共生、SDGs、コミュニケーション、安全大会などの分野で講演を行っています。「理念だけで終わらせず、明日から何を変えるか」まで踏み込むスタイルが特徴です。
「個人のちがいを、組織のちからへ」「多様性を組織の力にする D&I 講演」に関する講演・研修をご検討の際は、本ページでご紹介した内容を担当したダイバーシティ講演講師・にしゃんた事務所に、ぜひご依頼ください。・経営層向け講演・管理職研修・人権研修・ダイバーシティ研修・安全大会・社員総会・業界団体の例会 など目的・参加対象・現状の課題に応じて、内容・時間・進め方を柔軟にカスタマイズいたします。

This article is posted by the ”N” team , the management crew of Dr. Nishantha. About us: https://nishan.jp | Contacts : https://nishan.jp/contact